【河内長野市】「やれば夢はかなう」音楽とともに歩んできた尾花由佳理さん。河内長野から大阪府内3教室のボーカルスクール経営へ

インタビュー記事
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河内長野に深くゆかりがあり、市外でも活躍されている方は数多くいます。先日インタビューした宝楽さんも、そのひとりです。今回は第二弾として、尾花由佳理さんを取り上げます。

10月31日に上堂醤油蔵で行われるこちらのイベント企画ライブ「1988」。1988年生まれ、今年38歳の同級生メンバーらが中心となり、アットホームな雰囲気で行われる音楽イベントにも尾花さんが出場します。

尾花さんの個人的な印象としては、イベントで楽しくお酒を飲んでいるイメージが強いですが、実際には音楽教室「CREA MUSIC(クレア ミュージック) 」を3教室も運営している経営者、そして歌手兼ボーカルスクールの先生でもあります。

先日、河内長野と大阪市平野区加美の2教室に続いて、大東市でも新しい教室を開校したということで、住道駅のすぐ近くにある住道大東校でインタビューさせていただきました。

大東の人は河内長野に似ている?

尾花さんによれば京橋在住の先生が多いこともあり、そろそろ増やそうと3つ目の教室を考えていたのですが、元々は放出(はなてん)で探していたそうです。

しかし、放出ではしっくり来る場所がなく、どうしたものか探していると住道駅そばの現在の物件に出会ったそうです。

尾花さん自身は住道は今まで来たことのない場所だったのですが、物件の内覧のために初めて住道駅を降りると、なぜかそこに生まれ育った河内長野を感じたそうです。

また音楽教室なので当然音が出ます。ビルの上や下の人の反応が気になったそうですが、口々に「良い音楽だから気にしない」と言ってくれたとのこと。「おおらかな人が多い」と思ったことで、この人の好さに河内長野を感じた尾花さんは、3番目の拠点にしたことが正解だったと言います。

「大楠公の歌」のソプラノ歌手、西尾薫さんが高校の同級生

(画像提供:尾花さん)

次に、河内長野出身の尾花さんの幼少のころからお話を伺いました。子どものころから音楽への親しみがあり、河内長野駅前のヤマハの教室に通ってエレクトーンやピアノを学びました。次に、河内長野のEMS総合音楽院で声楽を習い、清教学園中学校で合唱部にも入部しました。

(画像提供:尾花さん)

プロ歌手新人オーディションにも憧れがありながら、高校は清教学園に入ります。そして清教学園合唱部の同級生には、大楠公の歌でお馴染みのソプラノ歌手、西尾薫さんがいます。

(手前に座っている女性が西尾さん)

しかし、もともとみんなと同じなのが苦手だった尾花さんは、高校を2年でやめて通信制の高校に変えて卒業します。大学は当初音楽大学も考えていましたが、最終的に進学したのは大阪芸術大学文芸学科に進みました。

「大阪芸大で人生が変わった」という尾花さん。文芸学科で文章を扱う勉強の傍ら、在学中にも音楽との接点は続いており、アカペラに夢中になったそうです。さらにオリジナル楽曲の制作も本格的にスタートしました。

GIZAStudio主催「REAL&BLACK AUDITION」では、1500組の中から決勝大会へ進む8組に選出されたとのこと。

「勉強しているのか遊んでいるのかよくわからなかった」という尾花さん。今でも「これ仕事しているのかなぁ」と一瞬戸惑うこともあるそうです。

また大阪芸大の卒業生は、芸術の第一線で活躍している人を多く輩出していることから、大学の先輩にはその世界の有名な大物が数多くいます。そのため、そんな方からの仕事が入ってくることもあるそうです。

また「お小遣い程度」と謙遜していましたが、Youtubeチャンネルも持ち「月の砂漠」などの懐メロを披露しているとのこと。数十万の再生数をたたき出したこともあるそうです。

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音大ではないので一時断念。でも音楽の道に

音楽の世界に行きたいと思いつつも、音大出身ではないということで、卒業後は福祉関係の会社の契約社員となった尾花さん。大学在学中から続いていたという父親の病のことが背景にあります。

その後、「やりたいことをやろう」と、いろんな仕事にチャレンジします。新しいことが好きということで、アルバイトで派遣のガイドヘルパーとなります。PC系も得意なので、事務やデザイン、ホームページ制作などの仕事もしていました。

デザインやチラシは単発で仕事を受けたこともあったそうで、今でも教室募集のチラシや経理は尾花さんがひとりで行うため、月末などは大変なのだそうです。

そんな中、ある福祉施設のクリスマス会で歌を教える機会がありました。このとき「音楽そのものではなく、音楽を教える仕事がある」と直感した尾花さんは「障がい者向けボイストレーナーも面白いかも」と考えました。

尾花さんが20歳代前半の頃、ちょうど大手の音楽教室・ボイトレスクールが事務を募集していたので、尾花さんは事務の経験があるということで応募します。

そして面接を経た時に会社の人が「ボイストレーナー」になることを勧めてくれたのです。当時、ボイストレーニングを習いたいと希望する人が増えていて、オンラインなどの教室もあって、追い風でもありました。

そのため、ボイストレーナー自体の人材が不足していたので、3カ月ボイストレーナーしてくれたらその後事務でという話でした。こうして尾花さんは音楽関係の仕事を始めることになりました。

試行錯誤のボイストレーナー、そして新たな出会いへと

急遽ボイストレーナーとして働くことになった尾花さんですが、始めたころはとても緊張したと言います。自分自身へのレッスンはできても、それを他人に指導するというのは初めての経験で、「正解がわからないまま続けた」そうです。

そのため、自身もいろんなボイストレーナーに習い、試行錯誤しながら続けていきます。その一例として、コンピューターミュージッククラブDee専攻科で1年間音楽制作を学んだりもしました。

その結果、メジャーアーティストの仮歌(かりうた:作曲家が作った楽曲を本番の歌手に渡す前に仮の歌詞を入れて歌うこと)やコーラス・アニメーション映画の主題歌などを担当する機会がありました。

このような流れの中、尾花さんは後に独立の道を歩みますが、その前に出会いがありました。

きっかけは教えていた教室で、ドラムの先生が不足していたことです。

そこでバンドメンバーが紹介されるのですが、それが出会いとなり、1週間で交際がスタートし、1年後には結婚します。

結婚した後も尾花さんは作編曲家として映画・舞台音楽の経験を積み、出産後もアーティストへの楽曲提供を行なっています。2017年には、劇中音楽をすべて担当した映画「水面のあかり」が公開となっています。(歌は別の人が担当)

独立、河内長野で起業

どの業界もそうだと思いますが、当然優秀な人が欲しいということで、ボイストレーナーも優秀な人の引き抜きがあります。大手企業はそのことに神経をとがらせており「勝手に声をかけてはいけない」など、当時は個人同士のやり取りの制限などもあったそうです。

大きな組織で活動することへの壁を感じた尾花さんは、もっと自由にやりたいとの思いから「個人でやろう」と独立を考えます。それが現在のCREA MUSICへの第一歩です。

結婚後の尾花さんは平野区に住んでいますが、生まれ故郷の河内長野に最初の教室を立ち上げました。理由は当時の河内長野にボイストレーニングをする場所がなく、河内長野に住んでいる人は南海電車や近鉄電車に乗って通わなければならなかったからです。

そこで河内長野で教室を開くことを考え、2017年に独立します。河内長野駅前の物件は家賃が高いため、当初は間借りからスタートし、後に独り立ちします。

河内長野と平野では生徒の雰囲気が違う

河内長野に続いて、住まいのある平野にも教室を開いた尾花さん。同じ系列の音楽教室なのに通う生徒さんに違いがあると言います。

河内長野校は平日の日中に50〜60歳代の人が多く、土日は若い人が多いのですが、大きな特徴として、人前で歌うという目標を持つ人が多いそうです。平野校は年齢を意識しすぎて別世代とのつながりがない人が多いのに、河内長野は世代を超えた生徒同士の交流があります。その結果、北青葉台のサマーフェスティバルで世代を超えて一緒に歌ったそうです。

「若い時に仕事や子育てで忙しかった人が、その間できなかったことに挑戦しているのかな」と尾花さん。河内長野校の場合、若者側もそういう人生の先輩方が入ってくることに抵抗がないそうです。

なお、誤解が無いように書きますが、クレアミュージックの指導はマンツーマンが基本なので、世代のことを特に気にする必要がなく、自分のペースでボイストレーニングができるそうです。ちなみに生徒数は平野校のほうが多いとのこと。

「住道大東校は、SNSのみで募集している」とのことですが、2026年7月にオープン後、地元メディアの大東タイムスやラジオへの出演などもあり、地域の方たちがとても協力的だと言います。

11月6日には、大東校のすぐ北にあるオペラパークにて「大東の魅力発見」という場で、尾花さん自身が歌も披露されるそうです。

冒頭にも書いたように、大東の雰囲気はどこか河内長野に似ているという尾花さんは、確実に大東の人たちとも仲良くなっているそうです。大東校は河内長野校や平野校はまた違った傾向の生徒さんが集まるのかもしれませんね。

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やったら夢がかなうかも

最後に今後のことを伺うと、尾花さんは「何でもやってみたら夢がかなうかも」といいました。

尾花さん自身が高校の間に不登校を経験していて当時は高校卒業も無理かもと思っていたのに気が付いたら3つの教室を運営するまでに至りました。だからクレアミュージックの今後は、夢がかなうための1歩を勧める場所にできたらと言います。プロはもちろん、ステージに出ることが憧れという人も、趣味から始められる環境があると言います。

講師の先生の中にもとても人気のある人もいて、受講者の個性を伸ばしてくれるような指導をしてくれるので、習うことを怖がる必要はないと言います。中には会社に就職したけど音楽を諦められない生徒さんが来て、ボイストレーニングをしたら年内のデビューが決まったそうです。

(画像提供:尾花さん)

今後の予定としては、クレアミュージックができて来年が10周年なので、何かイベントをと考えているそうです。そして「これまではアーティストを育てる」ことがメインでしたが、これからは「ボイストレーナー」そのものを育て増やしていきたいと言います。また、大手とは違うものを意識しつつ、音楽を使った事業をいろいろ考えたいと言っていました。

「音楽で食べて行ける環境を構築したい。AIの時代となり作曲やデザインはAIに頼ることがあるかもしれないが、人対人としての音楽、先生に会いたいと思わせるようなことはAIには無理だから」と、尾花さんは締めくくられました。

ということで、大東市の住道教室に行って尾花さんのお話をお伺いしました。イベント時で見かける時とは一味も二味も違う尾花さんの夢は、これからもさらに大きく羽ばたいていくのではないでしょうか。

クレアミュージック(CREA MUSIC)

河内長野校

住所:大阪府河内長野市長野町4-9 うすやビル 3階

アクセス:南海・近鉄河内長野駅から徒歩2分

大東住道校

住所:大阪府大東市赤井1丁目5-7 藤本ビル 3階
アクセス:JR住道駅から徒歩2分

平野校

住所:大阪府大阪市平野区加美鞍作2丁目9-23
アクセス:JR加美駅、新加美駅から徒歩6~7分

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この記事を書いた人

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大阪府河内長野市在住の地域ライター・文筆家。2021年に縁もゆかりもない河内長野に移住し「よそ者」の立場で地元の魅力・町が元気になるような唯一無二の文章執筆、情報を発信しています。

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