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太子町に行くときは基本的に喜志駅からバスに乗るのですが、途中いつも気になっていたスポットがあります。

(泥掛け地蔵前という名前のバス停がある)
それはバス停の名前でもある泥掛地蔵です。地蔵菩薩は古い街道などでよく見かけますし、岸和田の蛸地蔵駅や京都の六地蔵駅など、駅名やバスの停留所に「地蔵」の名前が付いてることも普通にあり得ることなので不思議ではありません。しかし「泥掛地蔵」という名前が気になりました。
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(泥掛地蔵は、太子交差点の一本東にあります)
地蔵菩薩は赤い涎掛け(よだれかけ)をつけて地域の守り神のような存在。地域の人たちの篤い崇敬を集める存在です。そんな地蔵菩薩に「泥を掛ける!」と聞けば、何とも失礼なこと。いったいどういうことでしょうか?
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画像中央にあるお堂が泥掛地蔵尊です。
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お堂の中に入りました。泥掛地蔵の前に入ると、「泥掛地蔵」と書かれた大きくて特徴的な提灯があります。またこの地蔵堂は、一辺5、6m四方の大きさがあるそうで、南河内地域でもひときわ大きいそうです。
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さて詳しく調べてみると、地蔵堂がいつからできたのかは不詳ですが、推古天皇の時代に創建されたという伝承があるほど古いものとのこと。では地蔵の名前についている「泥掛」とはどういうことでしょうか?
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名前の由来を調べると、地蔵堂の裏側(南側)にある池の泥と関係があると言います。それは「泥を地蔵像に塗り付けて祈願すると願いが叶えられる」からと、その名前が付いたそうです。その池は、後ろに見える青いフェンスに囲まれた小さなものです。
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つまり願い事を叶えるために泥をかけるということだったんですね。ただし第二次大戦後には泥を塗らずに祈願するようになりました。長い伝統ということで、名前だけ泥掛地蔵として残されています。
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ここで太子町に伝わる泥掛地蔵に伝わる民話を引用しましょう。
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むかし、喜志村に幼いこどもと母親が住んでいました。母親は、こどものほほにできた大きな腫物を治してもらおうと、蓮池のお地蔵様に毎日お参りしていました。
百日目の満願の日、急に眠気におそわれた母親は、地蔵堂の前で眠りこんでしまいました。
その夢の中にお地蔵様が現れ、「こども想いの母親よ、そなたの願いをかなえてやるかわりに、裏の蓮池の泥を私に塗ってくれぬか?」と告げました。
眠りから覚めた母親は、お地蔵様に言われた通り、蓮池の泥をお地蔵様に塗り、帰宅しました。するとどうでしょう、こどもの腫物はすっかり治っていたそうです。
喜志村、つまり現在の喜志駅の周辺ですが、太子町の民話として残されたものに喜志の名前が出てくるあたり、石川を挟んだ両者の深いつながりを感じます。
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地蔵は北向きを向いているそうで、それも珍しいとのこと。また正面だと距離がありますが、実は横からは地蔵のすぐ間近まで行けるそうで、かつて泥を地蔵にかけていたころの名残になっています。
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また地蔵菩薩そのものは、形状から室町末期の作との情報があります。

地蔵堂の隣には「大峯山三拾三度」の碑が建っていました。
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ということで泥掛地蔵を見てきました。西の口町内会と書いているので、今は町内会の人が管理をしているものと思われます。
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泥掛地蔵
住所:大阪府南河内郡太子町太子1737
アクセス:泥掛け地蔵前バス停下車
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この記事を書いた人
奥河内から情報発信
大阪府河内長野市在住の地域ライター・文筆家。2021年に縁もゆかりもない河内長野に移住し「よそ者」の立場で地元の魅力・町が元気になるような唯一無二の文章執筆、情報を発信しています。
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