【河内長野市】桜を枯らす「クビアカツヤカミキリ」成虫がいなくなる10月以降はフラスに注目!寺ヶ池公園で学んだ被害と対策

その他
スポンサーリンク

今回の記事は、2025年6月に行われた講習会を再構成したものです。(関係者は当時の肩書・所属)クビアカツヤカミキリは引き続き注意が必要な特定外来生物であることから、改めて紹介します。

成虫は9月末ごろまでにほぼ姿を消し、成虫の捕獲活動はいったん終了します。しかし、10月以降も油断はできません。サクラの木の根元に注目すると、木くずとフンが混ざった「フラス」は、木の中に幼虫が潜んでいる可能性を示す重要な手掛かりです。

昨年の寺ヶ池公園での捕獲体験を交えながら、クビアカツヤカミキリの生態や被害、対策を振り返ります。

スポンサーリンク

「特定外来生物」クビアカツヤカミキリについて

通常生き物は様子を静かに見守るか、大切に育てるものですが、食用など必要に応じて殺処分という選択を行う場合があります。その中には生態系に影響を及ぼす「特定外来生物」と称されるものも含まれており、それらはやむなく殺処分の対象となります。

記事で紹介した標本づくりの参考にもなる、本物の昆虫やサソリなどを閉じ込めた美しい透明樹脂の標本コレクションです。お部屋のインテリアや、昆虫好きの方へのユニークなギフトとしてもおすすめのアイテムです。

「PR」

「特定外来生物」とは、外来生物法によると以下のように定義しています。環境省のサイトから引用しましょう。

外来生物(海外起源の外来種)であって、生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼすもの、又は及ぼすおそれがあるものの中から指定されます。指定された生物の取り扱いについては、輸入、放出、飼養等、譲渡し等の禁止といった厳しい規制がかかります。

つまり本来日本にいないのに、何らかの理由で海外から入ってきた外来生物の中でも、生命力が強すぎて、日本古来の「在来種」とされる生態系などを脅かす存在を指します。有名なのはブラックバスやウシガエルですが、クビアカツヤカミキリも非常に危険視されている特定外来生物です。画像にある木の下にある青い網状のものは、そんなクビアカツヤカミキリの侵入を防ぐために設置されています。

特定外来生物なら他にもいるのに、クビアカツヤカミキりを周囲が異常に恐れているのは、2012年に愛知県で初めて発見されてからどんどん拡がって、各地の桜の大木をどんどん食いつぶしてしまうという厄介な存在だからです。ちなみに大阪府には2015年に侵入が確認されたそうです。

そんな厄介な「クビアカツヤカミキリムシ」の存在をもっと多くの人に知ってもらおうと企画されたのが「サクラを守れクビアカカミキリムシ夏の陣」です。夏の陣と言えば大坂城の落城と豊臣氏の滅亡をイメージしますが、そんな風にクビアカツヤカミキリムシを滅亡させようと、みんなでその生態を知り、駆除するための無料の講習会です。

この講習会が行われたのは、寺ヶ池公園の中にある河内長野市公園緑化協会の事務所で、大阪府立環境農林水産総合研究所(おおさか環農水研)さんによるものです。今回は事前に申し込ませていただいて、当日の様子を取材させていただきました。

“探す”から“届く”へ 開かなくても、ちゃんと毎日届く安心感。気づけば届いている、あなた専用の情報便、the Letter

最初は座学でクビアカツヤカミキリの問題をじっくり学ぶ

関係あるのはこちらで、今回の夏の陣の案内です。まずは「クビアカツヤカミキリ」がどのような生き物かを知ってもらい、対策についての体験や講習を受けることで、「クビアカツヤカミキリ」の分布拡大阻止につなげようというもの。

クビアカツヤカミキリの展示があります。

大型サイズの防虫ネットです。細かい0.6mmの目合いで小さな虫の侵入を防ぎながら、風や光、水を通し、野菜や果樹の健やかな成長をサポートします。簡単に設置できて省農薬にも役立つ、耐久性抜群の便利な園芸用ネットです。

「PR」

時間になりましたので、講習会が始まりました。

最初に主催者の方が撮影をするので問題はないか聞いてくださいました。問題ないということでスムーズに取材ができました。

まずスライドでクビアカツヤカミキリがどのようなものであるか学びます。

クビアカツヤカミキリの写真を見ながら特徴を説明していきます。

本来なら中国や朝鮮半島にいたものが日本に侵入してしまいました。日本在来のカミキリムシはすでに枯れてしまった木に入り込むそうですが、クビアカツヤカミキリは生きている木に入り込み、結果的に木を枯らしてしまうという点が厄介とのこと。そして2018(平成30)年に特定外来生物に指定されてからは、飼育などが禁止されました。捕まえてもすぐに処分しなければなりません。

日本国内での侵入状況です。まだ全国では確認されていませんが、確実に分布が広がっていることがわかり、被害が増えていることがわかります。

大阪府に絞ったのがこちらです。河内長野を含めた南河内地域は、2023年度までにほぼ拡大してしまったようです。さらに2024年には北摂方面にも被害が出始めたとのこと。

より詳しい地点ごとの分布です。河内長野は北側だけのように見えますが、南側は人があまり近づかない山の中です。実際にはどこまで広がっているか考えただけでも脅威ですね。

樹木や家庭菜園の野菜を害虫・鳥から手軽に守る保護カバーです。便利なジッパーと絞り紐付きで、枝葉を傷つけず簡単に取り付け可能。軽量で通気性も良く、ベランダのプランターから庭木まで幅広く活躍します。

「PR」

そして毎年3キロほどの範囲での広がりを見せているクビアカツヤカミキリの存在を知ってもらうことが大事だと説明がありました。

一生についての説明です。クビアカツヤカミキリは幼虫の期間が1年ほどあり、成虫になって出てきたのは前の年に生まれた個体です。

そして、繁殖力の高さの一例として卵の多さがあります。日本の在来種のカミキリムシは100~200個程度の卵を産みますが、クビアカツヤカミキリは通常で400個、多い時には1000個もの卵を持っていることもあるそうです。

被害状況の一例です。本来こんなに桜の木があった場所だったのに        

クビアカツヤカミキリに侵食され、伐採せざるを得なくなりました。ほぼ壊滅的に桜の木がなくなってしまったのです。

クビアカツヤカミキリなどの特定外来生物をはじめ、日本の生態系に影響を与える様々な外来種について分かりやすく学べる図鑑です。自然科学への知的好奇心を深めたい方や、子どもたちの学びにもおすすめの一冊です。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

外来生物 (学研の図鑑LIVE eco) [ 今泉忠明 ]
価格:2,200円(税込、送料無料) (2026/10/22時点)

「PR」

成虫は6月から8月にかけて出てきます。昼に行動するのが特徴なので見つけやすいそうです。見付けるとその場で殺処分しますが、その旨を8月29日までの間におおさか環農水研に報告し登録(外部リンク)して、捕獲処分したものを持参すると捕獲数上位の方々には、後日景品が輸送されるとのこと。

クビアカツヤカミキリの有無を確認するのがこちらのフラスです。木の中に入り込む際に出す木の屑で、これがあるとクビアカカミキリがいる可能性が高いとのこと。

“探す”から“届く”へ 開かなくても、ちゃんと毎日届く安心感。気づけば届いている、あなた専用の情報便、the Letter

寺ケ池公園で捕獲体験

ここからが実際の捕獲活動を体験します。クビアカツヤカミキリは見つけ次第その場で処分をする必要があります。黒い容器に石鹸水が入っていて捕まえると、すぐにこの中に入れてほしいとのこと。

ということで公園事務所を後に、公園で実際のクビアカツヤカミキリの捕獲に向います。

私もチャレンジしてみることにしました。捕獲体験です。

運が良かったのは、講習会の会場に入ったときには雨が降っていたのですが、この時には雨が止んでいたことです。

木の前に来て説明が始まりました。

記事で紹介した標本づくりの参考にもなる、本物の昆虫やサソリなどを閉じ込めた美しい透明樹脂の標本コレクションです。お部屋のインテリアや、昆虫好きの方へのユニークなギフトとしてもおすすめのアイテムです。

「PR」

この日は河内長野市の広報の方もいらっしゃいました。

例えばこちらの木を良く見ると

このようにフラスが見られ、クビアカカミキリがいる可能性が指摘されました。

他にもフラスが次々見つかりました。

そして、中にクビアカツヤカミキリがいる可能性がある穴を発見しました。フラスの存在のほかクビアカツヤカミキリが卵を産むときに木の樹液が出るのと、下から順番に上に向って侵食していく特徴があるそうです。

動いているものを見つけて処分以外の方法として、穴に殺虫剤を撒いて処分する方法があると教えてくださいました。殺虫剤を撒いて数日後に様子を見ることで、中の虫が壊滅したかどうかを確認できるとのこと。

ただ、同じく被害が報告されているモモなど、実を食べる可能性のある木の場合は、通常の殺虫剤ではなく、果実への影響が少ない専用の殺虫剤を使う必要があるそうです。

こちらのサンプルでどのように接食(侵食)していくのかがわかります。これが激しくなると木が枯れてしまうわけですね。

15分ほどの体験だったので、今回動いているクビアカツヤカミキリを見付けて処することはできませんでした。しかし、そこにいるかどうかを確認する手段は学べました。

クイズでクビアカツヤカミキリに関する知識の確認

体験から戻ってくると、参加者にペンが配られます。

サクラ守り隊の登録です。

楽しそうですね。

またこのようなノベルティが配布されました。

家庭菜園や畑の作物を害虫から守る大型サイズの防虫ネットです。細かい0.6mmの目合いで小さな虫の侵入を防ぎながら、風や光、水を通し、野菜や果樹の健やかな成長をサポートします。簡単に設置できて省農薬にも役立つ、耐久性抜群の便利な園芸用ネットです。

「PR」

この後は簡単なクイズが行われました。

フラスの写真を見ながらクビアカツヤカミキリのものかをチェックします。

こちらがクビアカツヤカミキリのフラスということで、参加者の方はみんな理解していました。

応用編として出されたのがこちらです。この中にいくつクビアカツヤカミキリのフラスがあるかというもの。

このような結果ですが、これは専門家でも難しいとのことでした。

クビアカツヤカミキリの駆除を火事をたとえにしていました。予防段階からみんなで消火活動にあたるまでの各段階は駆除も同じようなものであるとのこと。クビアカツヤカミキリについてはすでに予防期ではなく、地域住民と行政が一緒になって対処しないといけない段階に来てしまっているそうです。

クビアカツヤカミキリの学びはここでいったん終了しました。続いて昆虫標本の制作ワークショップに変わりました。特定外来生物の駆除の話なのに昆虫標本?一体どういうことでしょうか。

例えば、ブラックバス(オオクチバス)を駆除している琵琶湖では調理技術を駆使して、ビワバスとして美味しく食べてしまうことで、単なる駆除だけではなく資源を活かせようという試みを行っています。

“探す”から“届く”へ 開かなくても、ちゃんと毎日届く安心感。気づけば届いている、あなた専用の情報便、the Letter

クビアカツヤカミキリの標本作りに挑戦!

同様にクビアカツヤカミキリムシについても単なる駆除だけでなく、昆虫の標本づくりの練習に生かそうという試みが行われているのです。

樹木や家庭菜園の野菜を害虫・鳥から手軽に守る保護カバーです。便利なジッパーと絞り紐付きで、枝葉を傷つけず簡単に取り付け可能。軽量で通気性も良く、ベランダのプランターから庭木まで幅広く活躍します。

「PR」

クビアカツヤカミキリは、生物の分類上はコウチュウ目カミキリムシ科に分類されておりれっきとした昆虫です。生きたものを保持するのは禁止されていますが、死んだものを標本にすることは禁止されていません。

発泡スチロールと待ち針が渡されました。

アルコール漬けにしたクビアカツヤカミキリです。

昆虫標本についての説明です。これはクビアカツヤカミキリだけではなく、あらゆる昆虫の標本づくり共通なので、夏休みの宿題にも応用できます。

今回はアルコール漬けしているものなのでやわらかいのですが、実際には死後硬直するので、標本にするためには50~60度程度のお湯につける必要があります。また画像の説明文にもあるように熱湯を使うと目が白くなるので、見た目が悪くなりやめたほうが良いとのこと。

いよいよ実際の標本づくりが始まります。

虫は死ぬと足を内側に曲げますが、まずはそれを開かせることから始めます。

閉じている足を手で開けていきます。

このように、関係者の指導をしながら作業を進めます。

虫の足を開いた後、いよいよ発泡スチロールに固定するために針を突き刺します。この時に突き刺す針は錆びないステンレス製の専用の針を用います。刺す位置は中央から右側にさすことが決まっていて、真ん中などに刺してしまうと羽が広がってしまって見た目が悪くなるそうです。

実例を紹介しています。

実際にやっていきます。

綺麗に刺さっていますね。

次はマチバリで足の部分を固定させます。こちらのマチバリは、標本の一時的な固定用に使うだけで、ある程度たったら外して別の用途に使います。

クビアカツヤカミキリなどの特定外来生物をはじめ、日本の生態系に影響を与える様々な外来種について分かりやすく学べる図鑑です。自然科学への知的好奇心を深めたい方や、子どもたちの学びにもおすすめの一冊です。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

外来生物 (学研の図鑑LIVE eco) [ 今泉忠明 ]
価格:2,200円(税込、送料無料) (2026/10/22時点)

「PR」

こちらも実践していきます。

広報担当の方もアップで撮影していました。

ポイントは脚の爪の見え方や触角の形状とのこと。

マチバリでかっこよい形になるように固定していきます。

最終的に形を整えた標本は、2週間以上かけて乾燥させ完成します。

こうして無事にマチバリで固定できました。後は乾燥させれば完成です。

こちらの容器が用意されました。

さて、最後に標本にラベルをつけることが大事だといいます。ラベルがないと価値が半減するとのこと。野外で捕まえたのならいつ、どこで誰が取ったものか、飼育していたら、昆虫名、産地、累代(飼育を始めて何世代目か)と言った記載を行います。

発泡スチロールの下に防虫シートを入れてラベルを記入すれば完成です。

こうしてクビアカツヤカミキリの標本が完成しました。この時のノウハウを活かして他の昆虫標本にも役立つワークショップでした。

ということで、クビアカツヤカミキリを知ることで拡大防止のための実践と標本作りが終わりました。

【まとめ】10月以降も油断禁物!見つけたらすぐに対策を

今回の講習会を通じて、クビアカツヤカミキリによる被害の深刻さと、私たち地域住民が一体となって対策に取り組む重要性を改めて実感しました。

成虫の姿が見えなくなるこれからの時期でも、木の根元にある木くずとフンが混ざった「フラス」を目印に、幼虫の潜伏をいち早く察知することが大切です。なお、特定外来生物であるため、万一発見した場合はその場で殺処分が必要です。

駆除した個体を無駄にせず、正しい知識を学ぶための標本づくりは、貴重な体験となりました。河内長野市をはじめ南河内地域でも被害が広がっています。サクラの木を守るためにも、日頃から身近な木々の状態を気にかけ、見つけた際は適切な対応と情報共有を心がけていきましょう!

記事で紹介した標本づくりの参考にもなる、本物の昆虫やサソリなどを閉じ込めた美しい透明樹脂の標本コレクションです。お部屋のインテリアや、昆虫好きの方へのユニークなギフトとしてもおすすめのアイテムです。

「PR」

この記事を書いた人

奥河内から情報発信
大阪府河内長野市在住の地域ライター・文筆家。2021年に縁もゆかりもない河内長野に移住し「よそ者」の立場で地元の魅力・町が元気になるような唯一無二の文章執筆、情報を発信しています。

📩 南河内の最新情報をメールでお届け!

「南河内ニュース」の更新情報や、週末のおでかけ・イベント情報をメールで無料配信中!見逃したくない方はぜひご登録ください。


👉【無料相談】広告掲載・取材依頼のお問い合わせはこちら

🤝 南河内ニュースの活動を支えてください

南河内のニュースや歴史、文化、暮らしに関する情報をこれからも届け続けるため、活動を支えてくださるサポート会員を募集しています。

地域の情報を、地域のみなさんとともに。

▶ 南河内ニュースの活動を支えるお願い(詳しくはこちら)

南河内のニュースや歴史、文化、暮らしに関する情報をこれからも届け続けるため、活動を支えてくださるサポート会員を募集しています。

地域の情報を、地域のみなさんとともに。

📢 店舗・企業様へ:広告掲載・取材依頼について

当サイトは月間約3万人の地元の生活者が訪れる、南河内エリア特化型の地域Webメディアです。

  • 月間訪問者数: 約3万人(商圏人口の約10人に1人が閲覧)
  • 月間PV: 約4.1万PV(公式Instagramは月間40.1万人へリーチ)
  • 高い検索集客力: 検索経由が約9割のため、掲載後も長期間にわたりアクセスが持続します

「新店舗オープンをPRしたい」「イベントの集客を増やしたい」「自社の魅力を地域の人に届けたい」という事業者様・主催者様は、ぜひお気軽にご相談ください!

コメント

タイトルとURLをコピーしました