河内長野を含め、南河内各地でも主に秋祭りで曳行される地車(だんじり)。これ以外にも、「入魂式」、「お披露目会」が開催されるという予告を見かけることがあります。これは地車の新調や修理の後に行われる儀式です。

そして、この前の9月6日日曜日に、下高向で入魂式とお披露目曳行が行われました。
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いつもの秋祭りとは違う「入魂式」がとても気になった私は、当日の午前中に高向に行きました。行われるのは、下高向の地車が宮入りする高向神社です。

高向神社は高向上町にあります。

早くも秋祭りの準備が整い、今年の団長(高向上町)の紹介の幕も貼ってありました。
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さて、上高向のバス停から中の道を歩いていくと高向神社の前に行けます。

すでに人が集まっていました。

そして、入魂式とお披露目曳行が行われる高向下町の地車です。
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秋祭りの時はおそろいの法被姿の人がほとんどですが、この日は私服姿の人が半数以上居た印象です。

ただ、下町の関係者だけではなく、神社のある上町や同じ高向の中町、それ以外の河内長野市内の他の町の法被姿の人も来ていて、みんなで入魂式とお披露目曳行を待ち望んでいるようでした。

地車が掛け声などもなく、静かに角度を変えて拝殿と正面を向きました。それまでは社務所のほうを向いていたのです。
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後でわかったことですが、入魂式は秋祭りのように境内で宮司さんら神職が何かの儀式を行う物ではなく、社務所の中で非公開で行われたいたようなのです。
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社務所に神職らしい人の姿を見たのと地車が最初に社務所を向いていてて、途中で拝殿に向きなおした当たり、儀式の途中の何らかのタイミングで行われたことが想像できます。

(秋祭りの様子)
調べてみると秋祭り本番と入魂式の性質の違いによるものだとわかりました。秋祭り本番では、拝殿前に地車が勢ぞろいし、宮司による祝詞奏上や神輿への御霊遷しが行われます。
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これは神様だけでなく氏子たちにも「これから祭りが始まる」ことを示す意味を持つ公開性の高い神事です。その後の獅子舞奉納なども、神様と氏子の双方に向けた奉納として行われます。

(入魂の儀式は社務所内で行われた)
一方、修理入魂式は祭りの開始を告げる儀式ではなく、修復された地車そのものを対象とした神事です。神職や関係者が地車の安全や末永い運行を祈願し、神威を授かるよう祈ります。
そのため必ずしも多くの人に見せる必要はなく、比較的静かに執り行われることが多いです。地車は拝殿前に据えられたまま神事が行われ、神様の力を授かったかどうかは人の目に見えるものではありません。
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氏子たちは神事を通じて、その地車が再び祭礼に参加する資格を得たと受け止めるのです。

そのため入魂式の儀式そのものを見ることはできませんでした。ただ儀式の終わった後に高向下町の関係者が地車といっしょに記念撮影をしていました。

ここで改めて修理した地車を拝見しました。高向下町青年團( @shimo_tako )の には具体的な修理の様子「令和の修理」が紹介されていて、地車を一度分解してから行われている様子がわかります。

前方を見ます。
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改めて見ても立体的な浮彫のすばらしさには驚くばかりです。

横の彫り物も立派です。これは「毛受勝兵衛の勇戦」を表しているとのことで、羽柴秀吉と柴田勝家の賤ヶ岳の戦いの一コマ。柴田勝家の身代わりとなって勝家を逃がしたエピソードです。
さて「大佐」の文字が見えます。

「大佐」は、安土桃山時代末期に川崎屋を屋号とした初代・大工佐兵衛に由来する川崎家の屋号で、拠点は旧住吉郡住吉村(現大阪市住吉区)です。堂宮大工でもあり、地車製作で特に知られました。
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11代目川崎仙之助(天保9年〜大正9年)の時代に、長男・宗吉と次男・安治郎とともに父子で多くの地車を手がけ、「住吉大佐」の名が摂河泉を中心に広まりました。現存する地車にも銘板で「細工人 住吉 大佐」などと書かれているそうです。

先代地車探訪記や山車・だんじり悉皆調査などの地車専門のサイトからの情報によると、現地車は3代目で、先代が町井橋付近にて横転事故が起こっために、大正14年以降に住吉大佐にて作り替えを行ったとのこと。
そして令和に修理が行われてこの日お披露目となったわけです。

提灯と籠を持っている人が歩いていました。実はこの後からいよいよお披露目曳行が始まります。
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入魂式が終わったということで、いよいよ高向下町の若衆(青年團)が地車に乗り神社からの曳行が行われます。

ここからはいつもの地車曳行の様子に戻りました。掛け声となりもの、そして曳歌が披露されます。
高向神社から出ていく様子を動画で撮影しました。

神社を出た地車は高向の街を曳行します。ここは秋祭りと様子は変わりません。その様子を伺っていると、秋祭りが一足早く訪れた感じでした。
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本来なら稲刈り直前で、稲穂が黄金に染まるタイミングで行われる秋祭りの曳行。しかし、今年は例外的に9月上旬、頭は垂れているもののまだ青々とした稲穂の横を修理と入魂式を終えた地車がゆっくりと曳行されて行きました。

狭い道をゆっくりと進んでいく下町、夕方までお披露目曳行は行われました。

ということで高向下町の地車曳行&お披露目曳行の様子を取材しました。高向下町青年團によると、団員を募集しているそうなので、修理したての地車に関わりたいと考えている若者は、青年団のinstagramのDMから問い合わせてみてはいかがでしょう。

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この記事を書いた人
奥河内から情報発信
大阪府河内長野市在住の地域ライター・文筆家。2021年に縁もゆかりもない河内長野に移住し「よそ者」の立場で地元の魅力・町が元気になるような唯一無二の文章執筆、情報を発信しています。
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