【南河内郡千早赤阪村】村の教育の在り方を有識者を交えて真剣に議論。8月25日に行われた令和8年度「未来の学校・地域」創生プラン第5回プロジェクト会議の様子

子どもたちの取り組み(学校・幼稚園など)
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まだ暑さの残る8月25日に、天王寺駅のすぐ近くにある大阪教育大学天王寺キャンパスにて行われたある会議を取材しました。

それは大阪唯一の村千早赤阪村の教育に関するもので、令和8年度「未来の学校・地域」創生プラン第5回プロジェクト会議です。

なぜ村の中ではなく、大阪教育大学で行われたのか?それは千早赤阪村の大門和喜教育長が大阪教育大学男子バレーボール部監督を現在も続けていることも関係しています。

大学敷地内には、大阪教育大学みらい教育共創拠点大阪市総合教育センターがあるので、そこに村外の有識者に来ていただいて会議をしようとなったわけです。

子どもたちの「なぜ?」を広げる定番図鑑です。探究学習の入口としても活用でき、家庭での自主学習にも役立ちます。

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大門教育長は2025年3月までは富田林中学校・高等学校の校長だった方で、2025年の4月から村の教育長に就任しました。

なお、大門教育長については過去にインタビューしました。上記リンク先もご覧ください。

これまでの動き

そして村の教育を改革しようと立ち上がり、昨年から3年計画で教育改革のための行動を起こしています。

  • 2025(令和7)年度は準備
  • 2026(令和8)年度は導入(CS設置・探究の研究開発)
  • 導入年の後半と令和9年度の促進に向け

昨年は準備段階として、マレーシアから子どもたちを村に呼んで、村の小学生と中学生との交流プログラムを行いました。

学校と地域が連携する教育の仕組みについて理解を深められます。地域ぐるみで子どもを育てる取り組みに関心のある方に最適です

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そして、今年の2月から数回、千早赤阪村の全教員を集めて会議が行われました。

こういう流れの中で8月末、導入年の後半と令和9年度の促進に向けて有識者を含んだ会議が行われることとなったので、取材させていただくことになりました。

令和8年度「未来の学校・地域」創生プラン第5回プロジェクト会議

会議が行われた場所は、大阪教育大学みらい教育共創拠点大阪市総合教育センターです。

こちらが会議室です。会議で決められた内容の発表会を取材することはよくありますが、会議という議論の場そのものに立ち会って取材することはあまりないので貴重です。

子どもたちの「なぜ?」を広げる定番図鑑です。探究学習の入口としても活用でき、家庭での自主学習にも役立ちます。

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こちらが出席者です。学識経験者、学校長、地域住民、保護者、教育長で構成されている委員をはじめアドバイザー、オブザーバー、視察といった面々が集まって会議が行われました。

1. 会議の背景と目的

今回の会議は、大阪府唯一の村である千早赤阪村におけるコミュニティスクール(CS)の本格的な推進と、学校・地域・企業・大学が一体となった教育のあり方を協議するために開催されたものです。

こちらが当日の式次第です。最初には教育長の挨拶から始まり、次に小中学校の垣根を越えた義務教育の9年間をひとつの学校にした高知市立義務教育学校 土佐山学舎の視察報告がありました。

学校現場でも注目される探究学習の考え方や実践例を学べます。保護者や教育関係者にもおすすめです。

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(挨拶する大門教育長)

その後は研修のふりかえりと、カリキュラム(探究WG、グローバルWG)についてと続きます。それを踏まえて千早赤阪村で生かせられそうな実践の実例と学校運営協議会の今後についてと続きました。

今回は単に制度や仕組みを導入するだけでなく、教職員の理解や主体性を大切にし、子どもたちが地域社会や外部の大人たちとの豊かな関わりを通じて「自己肯定感」や「生きる力」を育める環境をどう作っていくかが議論の中心となりました。

2. 主に議論された内容

① 教職員の主体性と「ワクワクする」研修の重要性

まず、一方的な押し付けではないボトムアップの意識ということが大事という話しがありました。 

楽しみながら学べる学習漫画として人気があります。歴史や国語、理科など幅広い分野を親しみやすく学べます。

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研修にしてもコミュニティスクールの導入にしても、上からの指示や形式的な仕組みづくりだけで終わらせるのではなく、教職員が「面白そう」「やってみたい」と感じられるプロセスが不可欠である、つまり教職員のモチベーション向上が必要であるとの指摘がありました。

そして土佐山学舎の視察を得たうえで、小中連携とオープンな議論が必要であるということで、小学校と中学校の教職員が垣根を越えて集まり、日頃抱えている疑問やアイデアをフラットにぶつけ合うグループワークの重要性が強調されました。

身近な地域の歴史や文化を知ることで、子どもたちの探究活動のヒントになります。家族で地域を再発見するきっかけにもなります。

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(2月の教職員の研修より)

さらに2月など、過去の研修におけるパネルディスカッションや活発な意見交換が、教職員の意識変革や新たな挑戦へのエンジンになっていることが振り返られました。

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② 地域・企業・大学のネットワークを活用した「開かれた学校づくり」

外部資源の積極的な活用が必要だというテーマについての議論です。

学校と地域が連携する教育の仕組みについて理解を深められます。地域ぐるみで子どもを育てる取り組みに関心のある方に最適です。

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 学校現場の教員だけでは対応しきれない企業アポイントや地域行事への参加について、外部コーディネーターや地域住民、企業のネットワークを活用することが大事であるということ。それができればより円滑でダイナミックな体験活動が可能になると報告されました。

実際の事例(多言語カフェ・子ども店長・イチゴの葉の活用など)の紹介がありました。

地域住民や留学生が参加する「多言語カフェ」を通じた異文化・多世代交流や、子どもたちが主体的に役割を担い、地域の中で認められる「子ども店長」の取り組みについての報告がありました。


(探究学習の一例として使われている冊子)

地域の企業や大学と連携した、特産品(イチゴの葉など)を活用した商品開発や探求学習の可能性、 こうした実践を通じて、学校の枠を超えた社会とのつながりが生まれています。

子どもたちの「なぜ?」を広げる定番図鑑です。探究学習の入口としても活用でき、家庭での自主学習にも役立ちます。

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こちらは会議の最中に配られた探究学習用の冊子の中身です。

これは子どもたちが大阪探求に行くまでに必要な調査、中間発表、行動計画、そして実際の探究を得て、最終的発表会につなげていくプロセスを、大航海時代の冒険家の地図に見立てて出来るようになっています。

(美加の台で活躍されている大谷さんも委員の一人として出席されていました)

③ 「提案型」の関係性とコミュニケーション

敵でも味方でもなく、同じ目的に向かう仲間として行う必要があるということについての議論です。 これまで学校と地域・企業の間には、微妙な距離感があったのではないか。「お互いに何を考えているかわからない」という見えない壁が存在しがちだったと言います。

しかし、学校側から一方的に要望を押し付けるのではなく、外部の支援者側からも「こんなことができるのではないか」という「提案型」のコミュニケーションをとっていくことで、少しずつお互いの信頼関係が深まるという意見で一致しました。

学校現場でも注目される探究学習の考え方や実践例を学べます。保護者や教育関係者にもおすすめです。

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④ 村全体の教育力と持続可能なモデルの構築

子どもたちの長期的な成長を見据えるために必要なこととして、 どうしても教職員は数年で異動して入れ替わります。地域住民や保護者は長きにわたり村に暮らし続けます。

だからこそ、学校教育の中だけで完結させるのではなく、家庭教育や地域社会全体が「この子たちが将来の村を担っていく」という当事者意識を持ち、村全体で子どもを育てる意識を共有することが重要であるということで意見が一致しました。

10年・15年先を見据えた千早赤阪村モデルとして 、今回の会議もそうですが、大学の専門的な知見や外部の応援団も巻き込みながら、単なる一過性のイベントに終わらない、持続可能な教育モデルを構築していくことが大切であると確認されました。

会議の途中で、千早赤阪村の菊井佳宏村長と西井秀孝副村長が参加されました。菊井村長からは、千早赤阪村が村制70周年を迎えることの報告がありました。

画像のような団扇が配られ、私もいただきました。千早赤阪村では村制施行70周年記念事業として、村民企画の事業決定など様々な取り組みを行っています。

楽しみながら学べる学習漫画として人気があります。歴史や国語、理科など幅広い分野を親しみやすく学べます。

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3. 今後の方向性とまとめ

会議の締めくくりとして、順番に一言ずつ意見が交わされました。その中で形式的な評価や形式美に囚われるのではなく、「子どもたちが地域の大人たちに見守られ、多様な体験を通じて学ぶことの価値」を原点に立ち返って考えていこうということ。

今後は、村の70周年の節目や新たな総合計画・地域創生プランとも連動させながら、学校・家庭・地域・企業・大学がそれぞれの強みを活かし、一体となって子どもたちの学びを豊かにしていく方針が確認されています。

今回は真剣な会議の場ということで、様々な立場の人から熱い議論が交わされました。中には「千早赤阪村の別名である『大阪唯一の村』という枠組みで語らずに、奈良や和歌山も含めた広い視点で見るべきだ」と言った少し辛口な意見もありました。

(11月14日に開催予定の ちはやあかさかWood&Banbooフェス)

とはいえ、方向性は「千早赤阪村の教育をより良い物にしていきたい」という思いだけは一致しています。大人たちが自分の知見と経験をもとに真剣に話し合いをする姿を取材しながら、71年目以降の村の教育が変わっていく予感を強く感じました。

身近な地域の歴史や文化を知ることで、子どもたちの探究活動のヒントになります。家族で地域を再発見するきっかけにもなります。

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この記事を書いた人

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大阪府河内長野市在住の地域ライター・文筆家。2021年に縁もゆかりもない河内長野に移住し「よそ者」の立場で地元の魅力・町が元気になるような唯一無二の文章執筆、情報を発信しています。

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