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昭和の頃なら「根性論」なるものが幅を利かせていて、暑くて水が欲しいことを我慢するのがよい時代でした。しかし、今はまったく正反対で、熱中症を予防する意味でも水などの水分補給は必要不可欠とされます。
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そのため、今は生徒が学校に水筒を持っていっていますが、水筒の水だけでは放課後まで持ちません。そこで自動販売機を設置することで、水分補給ができるようになりつつあります。

河内長野でも加賀田中学校と東中学校で自動販売機が設置されておりますが、3番目に西中学校でも設置されました。
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それだけなら、別にここで取り上げることはないと思いますが、新しく設置した西中学校は、東中学校に続いて、設置する自動販売機を自分たちのオリジナルデザインにして手掛けたのです。
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そして6月29日はお披露目の日という連絡を頂いた私は、その様子を取材させていただくことにしました。
中学生のアイデアを専門学生がサポート

(専門学生が中学生が考えたデザインを自動販売機のペイント化するためにサポート)
控室には西中学校の内本年昭校長をはじめ、大阪総合デザイン専門学校デザイン学科 コミュニケーションデザインコースの学生5名、同校の倉田浩平デザイン学科長、大塚ウエルネスベンディング株式会社 高丸成樹熱中症対策アドバイザーらの姿がありました。
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内本校長によれば、今回のことは昨年度10月に、「熱中症対策として自動販売機を設置する」を公約に掲げた生徒会長の他、生徒会役員、自販機デザイン有志が中心となって進めてきたそうです。
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内本校長は「河内長野市が育成したい力として掲げる、①自信と責任を持って行動する力、②様々な他者と協働する力、③興味関心あることを深く学ぶ力」が発揮された好事例としてとらえているそうです。
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(控室から式典会場に向かう専門学校生。オフィシャルな格好で式典に参加)
今回、アドバイスを行った専門学校生によれば、自動販売機のデザイン制作では、中学生から提案された3つの案をもとに、メンバー5人で話し合いながら5つのデザイン案へと発展。その中から、それぞれの良い部分を組み合わせて最終案を作り上げていったそうです。

特に苦労したのは、どこまでプラスアルファの要素を加えるかという点だったといいます。中学生とのやり取りを重ねながら、「中学生のアイデアを大切にしつつ、自動販売機のデザインとして成立させるにはどうすればよいか」を何度も話し合って決めたそうです。
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(自動販売機は黒い幕で覆われている)
制作期間は約2か月で、パーツごとのデザインは5人で分担して作成したとのこと。そして最後に、それぞれの案の良いところを組み合わせ、全体の統一感を意識しながらひとつのデザインにまとめることができたそうです。

専門学生の皆さんは、「正直大変なこともありましたが、みんなで意見を出し合いながら形にしていく過程はとても楽しく、完成したときには大きな達成感がありました」と、お披露目の日を心待ちにしていました。
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実際の式典の様子は?

15:30の時間になりましたので、式典がスタートしました。
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この日は小川教育長の姿もあり、式典の様子を見守っておられました。

内本校長のあいさつがありました。「今回の取り組みは、生徒会から依頼を受けて実現したもので、熱中症対策の一環として行われている」といった話をされました。

様子を見守る専門学生のみなさん。

ここで、テープカットが行われるので、関係者が自動販売機の前に並びます。
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生徒に続き専門学校生の皆さんも並びます。
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テープが用意されています。

いよいよテープカットです。いろんな式典で主催者や来賓の人がテープカットするのと同じですね。生徒の皆さんや専門学校生の皆さんが、将来そういう主催者や来賓になった時の練習にもなったのではと、個人的に思いました。

私以外の関係者もカメラを構えています。中学校の広報をしている生徒さんもファインダー越しでその瞬間を狙っています。

こうして無事にテープカットが行われ、黒い幕で覆われていた自動販売機がお披露目になりました。
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さっそく新しく設置された自動販売機を前にした生徒が実際に自動販売機を利用します。そしてこんな言葉が第一声に飛び出しました。
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「宿題を忘れることはあっても、水分補給は忘れずに!」
冗談を交えながらも、暑い季節に欠かせない水分補給の大切さを表現していました。

次に専門学生の皆さんも自動販売機を使用しました。

こうして無事に「自動販売機設置披露式典」が終わりました。
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昨年熱中症にもなったという中学生の思いも直撃

式典が終わったところで、改めて自動販売機を見ることにしました。今回の自動販売機のデザインは、西中学校の生徒たちのアイデアをもとに制作したものです。
どんなデザインにするかは、アンケートで集まった意見や学校のテーマを取り入れながら、中学生が考えたキャラクターやデザイン案をさらに発展させ、専門学生の力を借りて最終的にひとつの作品として完成させました。
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(本人同意で撮影)
中学生からも直接お話が聞けました。それによると「デザインチームとして参加しましたが、これほど大きなデザイン制作に携わるのは初めての経験だった」とのこと。
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さらに「スライドを使ったプレゼンテーションも行い、自分たちで考えた内容を形にしていく過程はとても貴重な体験だった」といいます。

また「設置までには約9カ月と長くかかりましたが、その分完成したときの喜びがとても大きく、卒業前の良い思い出になりました」と笑顔で喜んでいました。
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この自動販売機は、熱中症対策だけでなく、災害時にも役立つ「ライフラインベンダー」も兼ねています。そのため、災害発生時には無料で飲料を提供できるほか、カロリーメイトなどの備蓄品も備えています。

西中学校の学校区は山間部にあります。例えばある中学生の場合、中学から住んでいる地区まで行くにも小さな山をいくつも越える必要があり、約30分かかるそうです。近くにコンビニや自動販売機がない場所も多く、部活動では2リットルほどの水分を持参する生徒もいます。
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それでも暑い日には、給食の時間までに水筒が空になってしまうことがあるそうです。そのため、いつでも水分補給ができる環境はとても必要だったとのこと。
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実際にお話を聞いた生徒さんの中に、昨年、熱中症で苦しい思いをした経験がある人がいました。だからこそ、同じような思いをする人を少しでも減らしたいという気持ちが強くあったのです。
「この自動販売機が地域の人や生徒たちの助けになればうれしいです」と、多くの人にとっての熱中症対策になればとのことでした。

デザインでは、自然豊かな地域の特徴を取り入れるとともに、人と人とのつながりを表現するためにハートのモチーフも採用しています。

(西中♡思いが書かれた自動販売機は恐らく唯一無二ですね)
「自分たちで考えたアイデアが実際の形となり、多くの人の目に触れ、地域の役に立つものになったことは大きな喜び」になると、出来たばかりの自動販売機を見て胸を張る生徒のみなさん。
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「例えば10年後に同窓会で再会したとき、この自動販売機を見ながら当時の思い出を語り合えるような、そんな宝物のような経験になる気がする」と嬉しそうでした。
「実は万博レガシーが学校に来ました」と案内していただきました。
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式がこうして終わった後、今回の式典とは直接関係ないのですが、内本校長が「万博レガシーが学校に来たので見てほしい」と言われたので、後をついていきました。

その万博レガシーとは、なんとあの大屋根リングの一部です!
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大屋根リングの上はこのように上がって遊歩道として歩けましたが、この床の一部が学校に来たと言います。全体からするとほんの一部ですが、それでも750Kgもあって、それをとりあえず3分割したところとのこと。
内本校長によれば、大屋根リング木材を活用した取組は、西中学校だけでなく、長野中、美加の台中をはじめ、市内小中学校の数校で、ベンチ製作などが計画されているそうです。

また、設置に使用されているCLT(直交集成板)は木材でありながら燃えにくい特性を持っており、環境面だけでなく安全面にも配慮されているそうです。
「何に使うかはこれから検討します」と内本校長。万博で使用された記念の木材が西中学でどう使われるのかも気になりますね。
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自動販売機で熱中症に苦しむ生徒や地域の人が減って欲しい

自動販売機の前に戻ると高丸熱中症対策アドバイザーが、自動販売機の操作方法を説明していました。高丸アドバイザーによれば「関西では約250か所に設置されており、多くの学校や施設で活用されています」とのこと。
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先に書いた通り、すでに河内長野市内の中学校には西中学校に先行して2カ所設置済みです。そして高丸アドバイザーは「特に夏場は、水筒の中身が午前中のうちになくなってしまう生徒も少なくありません。そのため、いつでも水分補給ができる環境を整えることは大切な備えになります」と、これからも多くの学校現場に自動販売機が設置できればと考えているそうです。
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というわけで、西中学校が熱中症対策のために新しく自動販売機を設置した様子を紹介しました。昨年と比べると今のところはマシとはいえ、夏の熱中症対策は必須です。多くの教育機関に設置してほしいと思いました。

河内長野市立西中学校
住所:大阪府河内長野市下里町257-3
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この記事を書いた人
奥河内から情報発信
大阪府河内長野市在住の地域ライター・文筆家。2021年に縁もゆかりもない河内長野に移住し「よそ者」の立場で地元の魅力・町が元気になるような唯一無二の文章執筆、情報を発信しています。
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