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人というものは最初の頃に出逢ったときの感動がすごくても、何度も遭遇してしまうと徐々に気持ちが薄れてしまいますね。
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地域を歩く際でも同様で、例えば大阪府では唯一国の重要伝統的建造物群保存地区である富田林寺内町も、最初に来た時の感動が繰り返し訪問することで徐々に薄れて、半ば日常のようになってしまいます。

とはいえ、地域の情報を提供するものがそのようになってしまうのは良くないのは事実です。
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改めて寺内町を「よそ者」視点で見ないといけないなと感じていた矢先に、寺内町の中でも重要な施設のひとつ「旧杉山家住宅」で今週末にイベントが行われます。
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それは石上露子の生誕祭です。コロナ禍の一時期に中断することもありましたが、毎年の恒例行事ということで、今年も6月13日に行われます。ちなみに石上露子の誕生日は、1882(明治15)年6月11日生まれです。
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先日、遠方から南河内に来た友人を案内する形で、久しぶりに旧杉山家住宅を訪問しました。石上露子の生涯などは、先日、草の実堂(外部リンク)にて執筆しましたので、今回は国の重要文化財である旧杉山家住宅に何があるかを改めてみていきます。

入場料400円をを払って中に入りました。
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仏間です。露子やその先祖代々の物がこのようにして残されているわけですね。
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大床の間とあります。宝永年間(1704〜1711)とありますので、300年以上の歴史があります。改修などを得ているとはいえそんなに長い間持ちこたえる住宅ってすごいですね。
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こちらの障壁画は、説明によると文化文政期(1804~1830)に描かれたとあります。200年ほど前ですね。有名な狩野派の流れを汲む絵師によって描かれたとのこと。そういう人に描いてもらえるほどの財力があったという証でもあります。

さて、こちらの鳥を見ながら「石川の夕ちどり」という名前を思いついて作品を輩出した石上露子。彼女が活躍したのが今からちょうど100年くらい前の話なので、300年前に建てられた家にある200年前に描かれた襖絵を100年前の女流作家が自らのペンネームの参考にしたことになります。
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奥座敷です。このように説明があるのが良いですね。1734(享保19)年ですから8代将軍・徳川吉宗の時代です。
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こちらは欄間(らんま)の紹介です。18世紀の大阪で活躍した大岡春卜(おおおか しゅんぼく)デザインということで、説明によれば春卜が下絵を完成させて、さつま杉と呼ばれていた屋久杉に彫刻したとのこと。

こちらがその欄間です。春卜は京都錦市場で生まれ育った人で、絵師としてとても有名な伊藤若沖にも影響を与えた人なのだそうです。そんな著名な人が手がける作品が家の欄間として使えるということを聞いても杉山家の豪商ぶりがうかがえますね。

住居として使われていたのでトイレがあります。もちろん今は使用禁止とのこと。
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中庭です。塀の外と中とでは別世界ですね。
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ここから2階に上がりましょう。これは後世に2階に上がる螺旋階段を改めて設置したものとのこと。さらに調べると結婚後の露子が居場所確保を目的として住宅内の2階に書斎を得て螺旋階段を造らせたという説(外部リンク)もあるようです。

2階に上がると展示物が並んでいます。
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石上露子についての紹介があります。
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また短歌を展示していました。
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その他、露子ゆかりの訪問者ということで松村緑が紹介されています。戦後に石上露子の存在を初めて紹介した人物(初期の再発見・資料発掘)をした人で、「石上露子実伝」「石上露子遺文」シリーズを手がけた人です。

そして、杉山家や石上露子と直接の接点は無いようなのですが、富田林に住んでいたとうことで織田作之助に関する資料もありました。作之助の姉の竹中タツさんから寄贈したものが展示されていました。

織田作之助の年表もあります。

その他、露子の没後に富田林市が旧杉山家住宅を買い取り、改修工事をしたときの写真も残されています。
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以前関係者から直接当時の話を伺いました。不動産業者との厳しい交渉の末、ついに買い取ったという旧杉山家住宅、富田林市が当時この住宅を買いとならなければ寺内町そのものも大きく変わったであろうと想像できます。
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旧杉山家住宅の図面があります。

旧杉山家住宅の模型です。
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ということでざっくりですが、旧杉山家住宅を取り上げました。
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最後に13日に行われる石上露子生誕祭の内容を確認しましょう。
- 10:30〜 生誕祭セレモニーが杉山家住宅で行われます。
- 11:30~14:00 までお茶席(立札式)が行われます。お茶券が300円必要です。
上記ふたつの行事は杉山家住宅の中で行われるため、入場料400円が必要です。そして、せっかく入場料を払うのですから、セレモニーや茶席に参加する際に、旧杉山家住宅をじっくりと見学してはいかがでしょう。
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さらに、14:30~16:30までは文学歴史講演会が旧杉山家住宅の目の前にある寺内町センターで行われます。その他すでに開催中ですが14日まではじないまち交流館で「うたからみる石上露子の生涯」が行われますので、セットで回ってみてはいかがでしょう。

旧杉山家住宅
住所:大阪府富田林市富田林町14-31
営業時間:10:00~17:00
定休日:月曜日
入場料:大人(16歳以上)400円、小人(6歳以上・中学生以下)200円
アクセス:近鉄富田林駅、富田林西口駅からから徒歩9分
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この記事を書いた人
奥河内から情報発信
大阪府河内長野市在住の地域ライター・文筆家。2021年に縁もゆかりもない河内長野に移住し「よそ者」の立場で地元の魅力・町が元気になるような唯一無二の文章執筆、情報を発信しています。
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