ワークワクワク河内長野は2022年11月22日にスタートし、地域一体型オープンカンパニーとしては南河内地域で初めての試みでした。そんな中、参加企業を募る際に最初に手を挙げたのが、EBi stainless(エビステンレス)株式会社さんです。
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今回は、EBi stainlessさんに取材をしてきました。取材に応じてくれたのが、代表でCBO(Chief Branding Officer:最高ブランディング責任者)の戎谷昌久さんとご子息の戎谷隆乙さんです。従業員数は4人で、家族と友達で運営している小規模企業者さんです。
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EBi stainlessさんは、ステンレスを使ってオリジナル商品を作っている会社です。ここでステンレス(ステンレス鋼)についておさらいすると、鉄は錆びる(腐食)性質を持つため、それを防止するために、耐食性(腐食しにくい、錆びにくい)がある金属「クロム(Cr)」を鉄に一定(10.5 %)以上を含ませた合金鋼です。
地元で独立を夢見ていた

(左から戎谷昌久さんと戎谷隆乙さん)
EBi stainlessさんは、2010(平成22)年2月24日に設立した会社です。代表の昌久さんは、河内長野出身です。独立前は金属加工や金物屋さん、厨房機器の製造を行っている堺市美原区の会社で働いていました。
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(画像提供:EBi stainlessさん)
会社勤めした時には、何十年ものベテランの技術者と共に働いていたといいます。そしてベテランの方が引退してからは昌久さん自身が前面に出て仕事をこなすようになりました。特にベテランの方がいなくなった直後は大変だったそうですが、その時の苦労が独立に向けて大きな原動力となったそうです。
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(画像提供:EBi stainlessさん)
実は、会社員として働いているときから、昌久さんは密かな目標を持っていました。それは30歳代に独立することでした。そして39歳とギリギリではありますが、会社と相談した結果、独立という夢を叶えました。
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(画像提供:EBi stainlessさん)
独立時は泉佐野に会社を構えたそうです。その時、前に務めていた会社の顧客にはあえて声をかけませんでした。「自分で顧客を探すんだ」との思いがあった昌久さんは、泉佐野の街は初めてだったので、車で運転しながら町を回って、顧客になりそうな工場をチェックするなどして営業をしたそうです。そのため当時出会った方々とは今でも仲良しなのだそうです。

(画像提供:EBi stainlessさん)
また当時はリーマンショックのころと重なったので厳しさはあったものの、どうにか5年頑張りました。そしてタイミングよく現在の物件が空いたことも幸いし、ついに念願の地元・河内長野(現在地)に会社を構えることができました。
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(画像提供:EBi stainlessさん)
泉佐野で信頼関係ができた中で、あえて地元・河内長野に会社を構えたのは、メリットが大きいからという判断でした。小中学生からの友達のつながりがあったことで、今でもお互い助け合えている関係を築いているとのこと。
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ステンレスの加工について

EBi stainlessさんが現在、主に行っている事業内容は以下の二点です。
- 建築に設置する装飾金物(手すり、飾り、オブジェ)
- 厨房設備機器
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昌久さんは、ステンレス加工について次のように話されました。「ステンレスと言ってもいろんな種類があるので、用途に応じて提案する」といいます。改めて「ステンレス協会」(外部リンク)で確認したところ、ステンレスには大まかこれだけの種類があることがわかりました。
- オーステナイト系
- フェライト系
- オーステナイト・フェライト系(二相系)
- マルテンサイト系
さらにこれら「系」の中にも細かい違いがあります。
(機械を動かしてくださいました)
上記厨房機器の時もそうですが、基本的には依頼を受けてから作業をします。まずスケッチを描いたもの(表面図)をクライアントさんからもらい、それをもとに図面(構造図)を描きます。そして構造図を元にパーツに分け加工を行います。具体的にはひとつの製品から部品単位にバラバラに置き換えた図面をPCで設計しています。
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そして出来た図面をもとにいよいよ加工の段階に入ります。一枚の板(ステンレス)があり、主に次の工程を行うことで製品がつくられます。
- 切る
- 曲げる
- 組立
- 形にする
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プレスを使ってステンレスの切断や曲げを行います。特殊なものにはレーザー加工機を使う場合もあるそうで、組立には溶接やねじ止めなど、依頼品によって異なっています。
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また製品の中には熱効率に関係するものもあるので、そういった面もあらかじめ計算して製品化するのがポイントとのこと。とにかく量産品では作れない「特殊なもの」が作れるのが強みということで、図面をイメージから手書きで作るということもあるそうです。

(画像提供:EBi stainlessさん)
特に厨房設備機器については、メーカーで定められた既製品ではないものの受注を受け付けています。既製品はどうしてもサイズが決まっていますが、提供する料理の種類や料理人の考え、店の広さなどが理由で既製品ではやりにくい場合、EBi stainlessさんが、その場所に応じたオーダーメイドの厨房機器を作っています。
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(画像提供:EBi stainlessさん)
「うちはステンレスの板金メーカーなので」と昌久さん。設計士、デザイナー、建築家の方々と相談して理想の厨房機器を作っています。そして受注先は、関西など限定されているわけではなく、関東に出すことも。中にはチェーン展開している有名なラーメン店との接点もあるそうです。
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モノ作りが好きだから夢の働き場所だと思っている

ここで、隆乙さんにもお話を伺いました。小さいときから昌久さんが行っている溶接などの作業を間近で見ているだけでなく、時には教わったりするなどの環境にいたためか、隆乙さんもモノ作りが好きで、楽しいと感じていました。

そして「一緒にやりたい」と願っていたので、迷うことなくEBi stainlessさんに入社しました。父の昌久さんは「大変だから」と、一緒に仕事をすることに勧めなかったそうです。それでも隆乙さんは「一緒に働きたい」と思い、そのまま入社しました。特殊な部品の加工を行うので、関数電卓などを使って自力で算出しますが、独学で学んだ昌久さんからの指導もあります。
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(画像提供:EBi stainlessさん)
「人間にしかできないものがある」と昌久さん。AIが日々進歩しているとはいえ、とても複雑な形状の場合、細かい作業は人間の力が必要だろうといいます。
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(画像提供:EBi stainlessさん)
ちなみに、EBi stainlessさんは企業向けだけでなく個人のオーダーも受け付けています。「世界で唯一無二のシステムキッチンを自分の家に置きたい」と考えている個人の方がいらっしゃったら気軽にお声をかけてくださいとのことでした。
ワークワクワク河内長野との接点

ワークワクワク河内長野との接点についてお話を伺いました。ここで昌久さんは意外なことを言いました。「よくわからず偶然に申し込みを押したのがきっかけ」だったのです。と言いながら、地元河内長野の取り組みなので「押す」動機づけとなりました。
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当時はまだ「ワークワクワク河内長野」というプロジェクトを立ち上げばかりで、河内長野市としてもとりあえずオープンファクトリーとして何かをしていこうという模索していた段階だったのです。第1号として申し込んできたEBi stainlessさんに驚きつつ、すぐに営業に走ったそうです。
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EBi stainlessさんがワークワクワク河内長野で参加者に行ったことは以下の通りです。
- バスツアー
- フリー見学
- 溶接体験
- 組立体験 など
また昨年行われた万博にもキーホルダーの部品を出店しました。
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さて、組立体験は、参加した人にあらかじめカットしたステンレスを一枚一人に渡して、組立の体験をしてもらいました。六角形にカットしたものが羅列している板を組み立てると、なんとサッカーボールになるのです!

参加者の中には小さなお子さんもいたので、実際にできるのか不安だったそうです。しかし、しっかりとサポートしながら組み立ててもらうと、ちゃんと出来たのです。
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それまではディスプレイ画面を通じて行うゲームしかしないお子さんも体験したのですが、今回の体験がきっかけモノづくりにハマったと喜んでいる親御さんもいたそうです。

そして子どもたちが「楽しい」と感じてくれたこと、いろんな体験を通じて「子供たちの創造力が養われたかな」と、と昌久さんは目を細めました。
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最後に今後の方針について伺ったところ、ワークワクワク河内長野を通じて子ども達に物づくりの楽しさを伝えることができたことにちなみ、若い世代にどんどん会社に入ってもらって、モノづくりのすばらしさを伝えたいと締めくくられました。

(画像提供:EBi stainlessさん)
インタビューの最中、昌久さんは「つながりの大切さ」を語っておられました。最後で意外なところでのつながりも伺うことができたので、「なるほど」と感じました。
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EBi stainless株式会社(外部リンク)
住所:大阪府河内長野市原町201-1
TEL: 0721-21-6745
アクセス:河内長野市役所前バス停下車徒歩15分
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この記事を書いた人
奥河内から情報発信
大阪府河内長野市在住の地域ライター・文筆家。2021年に縁もゆかりもない河内長野に移住し「よそ者」の立場で地元の魅力・町が元気になるような唯一無二の文章執筆、情報を発信しています。


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