【大阪狭山市】日本最古のダム式ため池のそばでお得に野菜雑貨販売の理由。ワークベース狭山池の代表に直撃

インタビュー記事

狭山池は日本最古のダム式ため池というだけでなく、池の広さもかなりあるだけでなく、遮るものがないためにとても開放的な空間です。

そのため結構遠くから池のほとりにある建物がよく見えます。左端にあるのがさやりんBASE、真ん中にあるのが狭山池土地改良区の建物で、洋菓子のYAMAOさんや、手作りおにぎりの「お米のひとやすみ」さんが入居しています。さらに画像右側の建物には、狭山池に来るたびにいつも私が立ち寄るスポットがあります。

そこには野菜の直売所があるからです。



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このように旬の野菜がリーズナブルな価格で手に入るので、私も気になった野菜をいつも買って帰ります。

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それがこちらのお店なのですが、ここは単なる野菜の直売所ではなかったのです。

その正体は、就労支援継続支援B型事業所「WORKBASE(ワークベース)狭山池」です。



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(5本100円のまびき菜)

就業支援施設といえば、以前も「ふあり」さんを取り上げたことがあります。ところで野菜を格安で販売しているということは、利用者さんが農業をしているのでしょうか?

野菜を購入するときにお話したとてもきさくな女性が、実は施設の代表さんだと知りました。

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そこで日をあらためて、合同会社WORKBASE 就労継続支援B型事業所 WORKBASE狭山池の国府代表に直撃取材させていただきました。

「障害福祉サービス」というキーワードに感じるナンセンスな思い

国府さんはずっと福祉関係の仕事を手がけてきて、以前は堺市の社会福祉法人で働いていたとのこと。



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社会福祉法人では管理者として支援活動を行っていた国府さんが独立することになったのは、国府さんが希望したというより自然の流れでそうなったのだそうです。そして昨年の8月に、このWORKBASE狭山池を立ち上げたのです。

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WORKBASE狭山池は狭山池のほとりとは別に、駅寄りにも事務所があります。ここはさをり織などの手芸を行えるスペースです。

(さをり織の雑貨が並んでいます)

国府さんは「障害福祉サービス」というキーワードは、本来ナンセンスだといいます。多くのB型事業所で働く人の賃金が低すぎるということに疑問を持っているからで、だからWORKBASE狭山池は大阪府の平均よりはるかに多い賃金を利用者さんに渡すことを意識しています。

ここで就労継続支援事業所についておさらいすると、事業所で働きながら就業のための訓練を受けられる制度で、「障害者総合支援法」に基づく障害福祉サービスのひとつです。



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国府さんの解説によると、利用者さんは「就業訓練」というサービスを事業所から受けているので、本来はサービスの料金を利用者さんが払う前提となっていますが、国がそれを立て替えする仕組みになっているため、利用者さんは原則として費用の1割を自己負担しています。(生活保護受給世帯・市町村民税非課税世帯は自己負担なし)

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(手作りゆず七味唐辛子)

またA型とB型の違いは、A型は雇用契約があり給料としての報酬が渡されるのに対して、B型は雇用契約がなく工賃という報酬が手渡されます。そのため、B型の利用者さんに支払われる報酬はA型と比べて低くなります。

(手作りバックもリーズナブルに販売)

2023年度の厚生労働省が公表したのデータによれば、平均して渡される報酬がA型では86,752円、B型では23,053円とのことですが、大阪府の平均はもっと低いそうです。しかし国府さんは平均より工賃を高くしようと考え、実際にそうしているとのこと。

(こちら300円というのも驚きですが)

「B型を利用してくれる利用者さんが本来頑張るところに力を入れたい」と国府さんは言い、還元を重視しているため事業所としての利益はほとんど残っていないそうです。また利用者さんは障がいがあるといはいえ、実際には能力に応じた仕事ができるので、支援側の仕組みを変えていけば、もっと報酬を上げられるといいます。

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(直売所のみかんを入れるのにも便利なバスケット。可愛いです)

特にB型就労支援事業所は利用者さんへの報酬(工賃)が低いので儲けていると思われがちですが、むしろ儲かるはずはないと言う国府さん。それでも良かったこととして、「利用者さんとスタッフが良い人に恵まれたから」だといいます。

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利用者さんの個性を見て適材適所の作業を依頼

国府さんは「利用者さんが持続できるように」と、それぞれの利用者さんの個性を見るといいます。例えば絵を描くのが得意な人であれば、小物などに絵を描いてもらいます。



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(温かみを感じる絵を描いておられました)

訪問時に絵をを描いている利用者さんが居ましたが、この人しか描けないような絵が事業所内にたくさん飾られています。

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また英字の新聞紙で格安のエコバックを作っている利用者さんもいました。そしてこれが10円というのですから、本当にお得です。

(利用者さんの描いた絵をポロシャツにプリントし、付加価値をつけて販売)

そして「利用者さんの工賃を増やすためには、売上を伸ばすしかない」と、売れるために様々な工夫をされています。

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また「この菊売ったらええ」と無償で持ってきてくれる人や、焼き芋を焼くための薪も御厚意でいただけるなど、多くの外部の人たちにも支えられているそうです。

利用者さんに来てよかったと思える、作業を通じて達成感を与えてあげることが、本来の就業支援事業所の役目ということで、自らは営業活動も行っているという国府さん。そのため、工賃が低い内職の受注は現在行っていないそうです。



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農福連携の一環としての農地保全活動も

WORKBASE狭山池さんでは野菜と焼き芋がが主力商品です。理由として目の前に狭山池が広がる絶好の場所というのがあります。もともとここには駐車場があったとのですが、福祉一筋で頑張る国府さんにお声をかけてくださった方がいて、好立地に事業所を構えることができました。

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事業所の強力な収入源になっている焼き芋は9:30から作られ、1個300円で販売されています。これからの季節、アツアツの焼芋は確かにうれしいですよね。

狭山池のほとりの施設内だけの作業ではなく、農地保全活動のひとつとして、狭山池に関係する作業も行っているそうです。

具体的には、狭山池から農地に向けて流れる水路の清掃です。



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農地保全活動を行う背景として、最近は若い人の就農者が増えてきつつあるとはいえ、農業従事者の担い手が慢性的に不足している状況を少しでも解消するという視点と、障がいを持っている方に生きがいや自信を持って社会への参加を実現できる農福連携というキーワードがあります。

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WORKBASE狭山池さんも農福連携の一環として、農地保全活動(水路清掃)を行い、さらに堺市北区金岡町にあるトマト農家の芝尾農園さん(外部リンク)などでも農作業のお手伝いを行っているそうです。

現在17名の利用者さんと国府代表を含めた5人のスタッフで、日々、いろいろな活動をしているWORKBASE狭山池さん。私の場合ですが、そこが就業支援事業所とは知らず、ただ狭山池のほとりで鮮度の良い野菜が安く販売しているという印象の方が強かったのは確か。だから狭山池に立ち寄るたびに立ち寄って、旬の野菜を買い求めていたのです。



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しかし、実はそれが福祉の高い志を持って利用者さんの就業支援のために活動をしている事業にわずかばかりの手助けになっていることを知り、ちょっと嬉しい気がしました。

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就労継続支援B型事業所 WORKBASE狭山池 野菜直売所

住所:大阪府大阪狭山市岩室
アクセス:さやりんバス狭山池北バス停から徒歩3分、南海大阪狭山市駅から徒歩14分
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この記事を書いた人

奥河内から情報発信
大阪府河内長野市在住の地域ライター・文筆家。2021年に縁もゆかりもない河内長野に移住し「よそ者」の立場で地元の魅力・町が元気になるような唯一無二の文章執筆、情報を発信しています。

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