※アーカイブ記事なので情報は掲載当時のものです
近鉄長野線汐ノ宮駅。駅自体は河内長野市ですが、この駅周辺や外環状線からも、石川を挟んだ富田林市横山地区にそびえる立派な五重塔が目に入ります。山の中腹にあっていつも気になっていた願昭寺(がんしょうじ)。巨大な鐘楼もあるというこの寺院に行ってきました。
|
|
|

これは、近鉄長野線の窓越しに見える五重の塔です。山の中腹にそびえていて、とても印象的。どんなお寺なのか、いつも電車で汐ノ宮駅を通るたびに気になっていました。
「PR」 |


汐ノ宮駅から石川を渡る途中の風景です。五重塔がどんどん近づいてきて、はっきり見えるようになってきました。
|
|
|

願昭寺への入り口です。目白不動尊(めじろふどうそん)とありますが、これは、仏像の不動明王(ふどうみょうおう)のひとつです。東京には五色不動という(目青・目黄・目赤・目白・目黒)のそれぞれの不動明王が祀られている寺院群があります。
しかし、願昭寺は目白不動のみで、その理由は明確にはわかりません。その代わり、この願昭寺は、古来からある仏教寺院とは少し違うことが分かりました。

ここからは山の中腹にある境内まで坂を上ります。慣れた人が私をあっさりと抜いて行きましたが、ここは結構急な坂。私の足で10分くらいかけて登りきりました。
ところで坂を上りながら願昭寺の秘密を説明しましょう。実は願昭寺は真言宗系の新宗教という位置づけなのだそうです。八宗兼学真修教(はっしゅうけんがくしんしゅうきょう)の大本山とのこと。

新宗教と聞くとついつい身構えてしまいますが、この八宗兼学とは、特定の宗旨宗派に属しない教えで、仏教の開祖・釈迦の教えを八宗の教義を基に兼修(けんしゅう:並行して学ぶ)というものです。
「PR」 |
八宗というのは、真言宗、天台宗のほか、奈良仏教ともいわれる南都六宗(三論宗:さんろんしゅう、成実宗:じょうじつしゅう、法相宗:ほっそうしゅう、倶舎宗:くしゃしゅう、華厳宗:けごんしゅう、律宗:りっしゅう)のことです。
|
|
|

(参考:大阪市内にある四天王寺)
八宗兼学そのものは伝統的な仏教寺院でも受け継がれているところがあります。例えば大阪市内にある聖徳太子が建立した四天王寺もこの考えに基づいており、現在はどの宗派にも属していない和宗の総本山になっています。

さて坂を上りきって、どうにか仁王像が見える山門の正面入り口に来ましたが、工事中のため、回り道で境内に向かいます。
願昭寺は、1941年(昭和16)年より、教祖・浄心とその姉・智信により教えを広め始めます。開教、そして寺そのものの創建は、11年後の1952(昭和27)年に、初代願昭大和上(だいわじょう)と浄心大法尼(だいほうに)によるもの。
|
|
|

遠くから見えていた朱色の美しい五重塔のそばに来ました。建立は2011(平成23)年と、10年ほど前のこと。そして特筆すべきは木造で建てられており、それは大阪府内で唯一とのことでした。塔の高さ37mあり、これは全国10位。
「PR」 |
また五重塔が完成した年は東日本大震災が発生して1年たっていないために、翌年の5月に落慶法要(らっけいほうよう:新築の祝賀儀式)を延期して執り行われたそうです。

次にこちらの鐘楼堂です。この鐘楼も本当に巨大で、なんと重さ12トンもの巨大な梵鐘を吊るしています。総欅(けやき)造りで、その規模は全国で4位だとか。

そして山の中腹の開けた場所にあることから、本日の年越しに鳴り響く除夜の鐘は、相当広範囲まで聞こえそうです。
|
|
|

こちらが本堂です。総建坪550坪もあるそうで、いわゆる真言宗系の寺院では戦後最大級で、自由に参拝できるようになっています。取材時にすでに門松もあり、早くもお正月の雰囲気が伝わってきました。
「PR」 |

本堂は土足で入られ、中は回廊になっています。中央には樹齢八百年の樟(くすのき)の一刀彫りで作られた本尊・目白不動尊が祀られています。
そして回廊には、釈迦の弟子のひとりで賓頭盧尊(びんずるそん)と呼ばれる、体を撫でることで御利益のある仏像や、竈(かまど)台所の神様ともいわれている目白三宝荒神などが祀られています。
「PR」 |
この願昭寺の建物や仏像などは多くの信者の寄進によって、また建築業の信者の手によって建てられたそうです。本堂の中には数多くの檀家・信徒の人が、お金を寄付されていることを示す表示板がありました。

さらにインド仏跡四大聖地お砂踏みというのがあります。これは印度の仏教の聖地(ルンビニー、ブッダガヤ、サールナート、クシナガラ)が写真付きで紹介されていて、そこの砂を踏みながら礼拝することで巡ったことと同じ功徳をいただけるというもの。
|
|
|
四国八十八ヶ所霊場巡りでは「お砂踏み」というのがありますが、そのインド聖地版。釈迦の大元の教えを大切にする願昭寺らしいところですね。

また本堂の裏手に小高い山に登れるようになり鳥居が道伝いにありました。この先にあるのは緋袍大明神(あけごろもだいみょうじん)、生目八幡菩薩(いきめはじまんぼさつ)、目白不動明王が安置しているとか。
今回時間と体力による自信がなく、残念ながらここまで行けませんでしたが、そこから見える大阪平野の絶景が素晴らしいとのことです。また次、境内に咲く梅が美しいときに、ゆっくりと登ってみたいと思いました。
|
|
|

最後に山門の前に来ました。風神と雷神像があります。そして境内側からは門の様子が見られます。
「PR」 |

正面を見つめている、表情がいかつい仁王像を後から見ました。どこかを見つめているように見えます。

そして仁王像が見ていたと思われる門から見える風景です。中腹ですがそれでも遠くまで眺められました。
|
|
|
そして、新しい年を間もなく向かえようとする富田林市やその周辺の様子を眺めながら、2022年は良い年でありたいと願いました。
「PR」 |

浄心山 願昭寺
住所:大阪府河内長野市伏見堂953
電話:0721-35-5751
アクセス:近鉄汐ノ宮駅から徒歩15分
Instagram
|
|
|
この記事を書いた人
奥河内から情報発信
大阪府河内長野市在住の地域ライター・文筆家。2021年に縁もゆかりもない河内長野に移住し「よそ者」の立場で地元の魅力・町が元気になるような唯一無二の文章執筆、情報を発信しています。



コメント