寺元の観心寺の近くにあるen.undertempleは、着々と施設が増えています。離れのカフェや川を挟んだ反対側にあるテントサウナ、駐車場の向こうにゲストハウスがあります。

ところが中心にある主屋とされるところは、元旅館跡の古民家ということは知られていても、その旅館跡はいろんなものが複合的に存在していることを意外に気づかれていないような気がします。実際にはギャラリーがあったり
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ヤナギウッドワークスさんのショールームがあったりします。
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ところが、つい最近まで気づかなかったのですが、1階をよく見ると真ん中に細いスペースがあることを見つけました。

最初は倉庫かなと思っていたそのスペースを見ると、倉庫というより小さな庭園のようにも見えますし、ギャラリーのようにも見えますね。では一体何でしょう?
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実は、ここにはレザー彫刻作品を展示しているのです。
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レーザー彫刻(レーザーマーキング)とは、レーザービームを使用して材料を融点まで加熱し、表面層を焼き切ることにより模様や絵柄などを彫り込む技術です。さて、画像のもの、木の断面に刻んでいるものは結婚を記念した作品です。

そして結婚記念の他にも、人生の記念をレーザー彫刻で表現できます。画像は古希(70歳)を記念したものです。また、出生記念にもレーザー彫刻で表現できます。納品前の作品なので画像はないのですが、生まれた赤ちゃんの足形と身長、体重、生年月日、誕生した時間などを木に刻むことができます。いずれにしても一生ものですね。
人生の記念だから一枚板、木の種類にもこだわりたい

木のぬくもりを利用したレーザー彫刻を行っているのは、結々(ゆゆ)の林実玖(はやしみく)さんです。とても気になった私は、林さんに取材させていただくことになりました。

林さんは長野高校を卒業した後、バスガイドの専門学校に進み、そのあとは旅行会社や外貨両替の会社に勤務、その後からレーザー彫刻の作家さんになりました。林さんがレーザー彫刻の作家になったのは当時instagramで流行っていたからですが、まだその頃は専業でレーザー彫刻の作家さんが皆無だったのです。
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「だったら自分でやってみよう」と、林さんはレーザー彫刻機を購入して2020年から作家活動を始めたのです。最初は働きながらの副業でしたが、やがて独立します。ちなみにレーザー彫刻は独学で取得したとのこと。
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ところが「気が付いたら、レーザー彫刻の作家が増えていました」と林さん。始めるきっかけとなったのは、「自身の結婚の記念に」ということでした。そのため結婚後に出産と子育てがあったので、しばらく作家活動を中断していました。その間に作家さんが増えたそうです。

そのこともあり、林さんはレーザー彫刻の作品にあるこだわりを持たせることで、他の作家さんとの差別化を図ります。それは一枚板と木の種類にこだわることでした。「一枚板は唯一無二というか、それしか無いので記念のものを彫刻するのには最適」という林さん。加えて木の種類にもこだわりがあり、花言葉のように木言葉(外部リンク)もあるといいます。
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「記念日だけでなく看板づくりの需要もあるんです」と林さん。最近河内長野駅近くにオープンした、bar.humpback&smoke(ハンプバックスモーク)さんからの依頼を受けたそうで、林さんは栗の木を選びました。栗の木を選んだ理由は、木言葉の中に「真心」があったからで、それがバーという接客業に向いているからだそうです。
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「車で片道2時間半までのところの木を仕入れます」と林さん。大阪のほか、滋賀、奈良、和歌山などに足を運ぶそうです。また親族が四国にいることから、四国の木を使うこともあるそうです。林さんは「せっかく地元にはおおさか河内材という立派な木があるからそれも活用したい」とも言います。
甲冑隊が縁となり、そして母校に特別授業の講師として12年ぶりに

そんな林さんの工房がenの主屋にあるのですが、どういったいきさつがあるのかを伺ってみると面白い縁があったとのこと。それは林さんの御主人さんが、楠木正成甲冑隊に参加したことでした。
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甲冑隊の仕事を終えてからenさんのカフェ「離れ茶屋恕意」で、林さんも含めて休憩したのですが、それが縁となり、主屋の一室を借りることになったとのこと。また大きな木を切断するのに、木の家具を手掛けているヤナギウッドワークスさんがいることも決め手となりました。ただしヤナギさんはカットだけで、その後のヤスリ掛けは林さんが行うそうです。
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(こちらの看板も林さんの作品)
というわけで、林さんはenさんの一室を借りて毎週水曜日にレーザー彫刻の販売や商談を行いながら、enさんに見学に来る人を案内することも行っているそうです。
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さらに7月末から母校の長野高校の特別授業の講師を週1回くらいのペースで行っているそうです。といってもレーザー彫刻の授業ではありません。

長野高校で総合探究の取り組みを行う特別授業があり、その中にenさんも参加することになったので、林さんも協力する形で授業の講師をしているそうです。

長野高校の39期生だったという林さんが、母校の講師をすることに。12年ぶりに母校に戻った印象は、懐かしさと変わっていないことだったそうです。

(くろまろの郷のドッグランと同じくらいの規模のものを検討中)
enさんの特別授業はCafeの売り上げアップと休耕田の活用というテーマで、ドッグランを作ろうという話とマルシェイベントを行うことを考えています。とくに後者は11月22日の本番に向けて最終段階に入っています。
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最後に母校長野高校の生徒に向けて何かあればと伺いました。林さんは「若いうちにできることをやってほしい」といいます。

(特別授業で作成され発行が検討されている新聞の表紙)
22日のenさんで行われるイベント「NGN MARKET」も気になりますが、記念日に木のぬくもりを感じる一枚板を使ったレーザー彫刻を作っている林さんの今後もとても気になりました。まだまだ需要は少ない分野とのことですが、「記念日に木の温もりを」感じるレーザー彫刻は知られると需要が増えそうな気がしますし、市の面積の七割が木が生えた山で構成されている河内長野の作家さんらしい気もしました。
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結々
住所:大阪府河内長野市寺元374 旧松中亭/en.undertemple内
※毎週水曜日に常駐
アクセス:観心寺バス停下車すぐ
instagram
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この記事を書いた人
奥河内から情報発信
大阪府河内長野市在住の地域ライター・文筆家。2021年に縁もゆかりもない河内長野に移住し「よそ者」の立場で地元の魅力・町が元気になるような情報を発信しています。



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