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【堺市堺区】夜の旧堺港を堺駅まで散歩。呂宋助左衛門像や橋上ポルト之助など港町堺らしい像があります(オリジナル)

住んでいる地域が南河内地域のためか、堺といえばどうしても堺東駅に立ち寄ることが多くなります。とはいえ、堺といえば主に戦国時代に自由貿易港として栄えた歴史があることから、堺港が最近とても気になっています。

堺港全体を地図で表すと、このような感じです。いちばん上に流れているのが大和川です。厳密には堺泉北港という名前で、高石市と泉大津市も含まれた大きな港です。大きな埋め立て地ですが、特に先のほうは緑化が進んでいるようです。

堺泉北港の埋め立て地はとても大きく車がないととても回れませんが、南海堺駅から徒歩圏内に堺旧港であれば容易に見学ができます。堺観光ガイドによると1704(宝永元)年大和川を付け替えてから衰退したものの、江戸商人吉川俵右衛門などが1790(文政初)年ごろから1810(文化7)年にかけて築港・修理します。それが現在の堺旧港の原型なのだそうです。

この日私は、万博会場の夢洲から船に乗って堺旧港に到着しました。夜に到着したので堺旧港の全容はわかりませんでしたが、鉄道やバスと違い、船を使うのは旅行気分全開でした。

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堺旧港にある龍女神像と呂宋助左衛門像

堺旧港に到着した直後の様子です

龍女神像です。これは1903(明治36)年に行われた内国勧業博覧会で大浜水族館前に設置した像です。一度は撤去されましたが、2000年(平成12年)の堺市制110周年記念事業で復元建設したそうです。

こちらは呂宋助左衛門(るそんすけざえもん)像。本名は納屋助左衛門、戦国時代の商人です。ルソン島(現在のフィリピン)との貿易を行っていて、ルソンで手に入れた珍しい壺などを豊臣秀吉に献上して秀吉に取り入りました。

しかし、贅沢な生活をしたために秀吉の怒りを買い、日本を脱出。ルソン、さらにはカンボジアに渡ってカンボジア国王にも認められ、カンボジアでも豪商になったとのこと。

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堺旧港に流れる内川にいる南蛮人

南海堺駅の高架をくぐると、すぐに橋が架かっています。ここは内川という名前の川で、橋には南蛮橋という名前がついています。

南蛮橋という名前も堺港らしいと思っていたら、南蛮人の像がありました。

見ると、橋上ポルト之助(はしのうえぽるとのすけ)という名前で、公募によって名前が付けられていました。身長は190センチメートルもあります。

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下流の堺港側ではなく、上流方向をポルト之助が眺めています。反対方向は堺駅があるので見晴らしがよくないというのもありますが、イメージとしては南蛮ポルトガルから無事に日本の堺に来たので、どんな街なのかとりあえず見てやろうという感じでしょうか?

そして詳しいエピソードがありました。元々は1987年に設置されていた像ですが、名前もなく南蛮貿易で反映した堺の象徴のようなものだったようです。ところが、設置から36年後の2023年に、NPO法人観濠クルーズSakaiが名前を公募しました。

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NPO法人観濠クルーズはボランティアで堺のんびりクルーズというのを行ってい、中世の堺が自由都市だった頃にできたとされる環濠を遊覧船で巡る50分間でガイド付きのクルーズツアーを行っています。

1192件の応募があり2024年に名前が決まったとのこと。さらに名前をめぐる物語/約束のリボンという動画も作成していました。

さらに橋のたもとを見るとリボンが数多くつけられています。

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これは堺駅1階の「堺駅観光案内所」にて1本200円で販売しており、その収益分はリボン運動を行っている団体に寄付するそうです。

たまたま堺駅に向かう途中で見つけた像だったのですが、調べると40年近く前に設置されて当時は名前もなかったのに、後から名前を公募し、さらにエピソードまで作ってしまうとはある意味凄いなと感じました。数年前のテレビで「謎の南蛮人」として取り上げられたこともあったそうなので、命名する動機付けになったのかもしれませんね。

今回は万博帰りに堺旧港から堺駅までの間を散策しただけなのでほんの一部だけでしたが、堺旧港の周辺や堺駅の周辺はいろいろ見どころがあるので、また時間を見つけて歩いてみたらと思いました。

南蛮橋の橋上ポルト之助

住所:大阪府堺市堺区栄橋町1丁9-3

アクセス:アクセス:南海堺市駅から徒歩1分

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この記事を書いた人

奥河内から情報発信
大阪府河内長野市在住の地域ライター・文筆家。2021年に縁もゆかりもない河内長野に移住し「よそ者」の立場で地元の魅力・町が元気になるような情報を発信しています。

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