【河内長野市】今年もスポーツの日に裸馬と走る!神功皇后創建伝承のある住吉神社で馬かけ神事
スポーツの日はかつて体育の日と呼ばれ、全国的に運動会や体育祭が盛んな時期ですね。当然その中には、「駆けっこ」つまりや短距離走や長距離走など、走るスポーツも含まれています。しかし河内長野では、この日馬と一緒に走る神事が行われます。それも鞍がついた馬に騎乗して走るのではありません。裸馬と一緒に走るのです。
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かつては小山田でも地車があったそうですが、地車と消防車と交換するなどしたそうで、結果的に今の小山田には地車は無くなりました。とはいえ小山田の秋祭りとして裸馬と走る「馬かけ神事」は古の昔から現在まで続いている小山田の秋祭りです。

(広報かわちながの10月号7ページに。10月7日まで馬かけ神事を含めた河内長野ボランティアガイドとともに歩くツアーを募集中)
そして今年のスポーツの日は10月13日ですが、今年もこの日に小山田の住吉神社で「馬かけ神事」が行われます。行事の歴史及び内容については、馬事畜産振興協議会の家畜が係わる伝統行事(外部リンク)に詳しく載っています。

ここでは昨年の画像を紹介しながら簡単に要約していきましょう。馬かけ神事は14代仲哀天皇の皇后で、15代応神天皇の母である神功皇后(息長足姫命:おきながたらしひめのみこと)に関する伝承のひとつです。

(神功皇后)
神功皇后の摂政52年に小山田にある住吉神社が鎮座しているこの場所に来られ、10月中の卯之日(10月12日)を選び、裸馬の競争を催しました。そして御祭神である住吉大神に奉納したことが神事の起源です。
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毎年10月12日に行われていた神事ですが、平日になるなどの理由で、町内住民の強い要望により、平成時代からスポーツの日に開催されることになりました。
一般の見学者が見られるのは14時以降の馬が神社に集まって行われる一連の神事だけですが、小山田の町内では午前中から始まっています。河内長野版歳時記プロジェクト(外部リンク)にも動画で紹介されていますが、当日11時頃に馬が神社へ到着します。さらに馬の持ち帰りを希望した班の馬は町会集会所広場で降ろされ、そのまま班へ持ち帰って13時30分ごろまで馬と共に飲食しなから歓談をします。

14:00頃に馬が住吉神社に集まり準備が行われ、14:30から神社本殿内で神事が執り行われます。
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本殿での儀式の内容は主に馬かけに参加する人と馬がお祓いを受けます。参加する人は本殿内でお祓いを受けますが、馬は待機している馬場近くにいるので神職がお祓いをするために出てきます。
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15:00頃になると神功皇后が捧持(ほうじ:高くささげて持つ)したと伝わる、木鉾と共に本殿から出てきます。
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そして駆け抜ける馬場に設けられたお立ち台に向かいます。

宮司のほか裃(かみしも)姿の神社総代が青竹を持ち鉾の四隅で警護します。さらに朱傘を持って宮司の後ろに人がいます。
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世話人が日の丸の扇を高く左右に振れば、いよいよ神事が始まることを表します。最初に代表馬(画像の白い馬)1頭が、駈ける人に手綱をひかれ馬場へ出てきます。
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最初は鉾の周囲を3回歩きながら右回りします。

3回回ると、いよいよ馬場に駆け出していきます。

住吉神社の馬場は約200メートルあります。これを時計回りに往復して駆け抜けて行きます。2023年の時は馬場が雨で濡れていて滑って危険ということで歩いていましたが、昨年2024年の時は晴れていたこともあり、参加者はみんな小走りに「馬駆け」をしていました。
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裸馬と一緒に走る人の中には、西野市長や

道端大阪府議会議員

峯市議会議員の姿もありました。あと画像がありませんが、奥村市議会議員も参加されています。

後は小山田の町会や住吉神社の氏子の方々と思われる人が交代で馬と一緒に走りました。
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「小山田」の法被を着た人たちや「祭」と書いている法被の人が中心ですが、中には法被を着ていない人もいて交代で馬と一緒に走ります。

馬にとっては本気ではない簡単な早歩き程度の事かもしれませんが、人にとっては結構大変です。
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ときおり馬の動きが悪いときもありますが、うまく捌きながら順番に走ります。

馬場の周りには近隣の人を中心に集まり、人と馬とのやり取りを見守っています。
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そして決定的な瞬間を狙って撮影する人も多くいました。

鞍に騎乗して走るようなことはよく見かけますが、裸馬と一緒に走るという祭礼は中々ないのではないでしょうか?

だいたい40分ほどの間、馬かけ神事が続きます。

世話人のひとりが扇を掲げると神事の納めとなります。この後宮司らがお立ち台から降りて本殿に向かい、木鉾を所定の位置に安置します。
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そして馬はそのまま運ばれてきた車に乗せられて帰っていきます。ということで馬かけ神事の昨年の様子をご紹介しました。

今年も10月13日スポーツの日に、裸馬と走る馬かけ神事が行われます。14:00くらいから馬が神社境内に現れ、14:30頃から神社本殿で儀式が、そして15:00ごろから40分くらい馬かけが執り行われます。
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古事記・日本書紀に登場する神功皇后以来の伝統行事、お時間がある方は住吉神社に見学してみてはいかがでしょう。

小山田・住吉神社
住所:大阪府河内長野市小山田町453
馬かけ神事:10月13日(月)15:00~
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この記事を書いた人
奥河内から情報発信
大阪府河内長野市在住の地域ライター・文筆家。2021年に縁もゆかりもない河内長野に移住し「よそ者」の立場で地元の魅力・町が元気になるような情報を発信しています。
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